イラン情勢と物価高騰―「命」と「暮らし」を守るための緊急提言
2026年4月28日、中道改革連合、立憲民主党、公明党の三党は、イラン情勢に伴う原油価格の高騰が国民生活や企業活動に与える影響を踏まえ、「命」と「暮らし」を守るための緊急提言を政府に提出しました。
今回の提言は、全国で実施された1万2000件を超えるアンケート調査をもとに、現場の切実な声を反映した内容となっています。
■ほぼ全ての人が物価上昇を実感
調査によると、個人では約98%が物価上昇を実感し、9割以上が消費を控えていると回答。
また企業においても、
・83.6%がすでに影響を受けている
・将来の影響を含めると97%以上
と、ほぼすべての事業者が原油高の影響を受けている、あるいは強い不安を抱えている状況が明らかとなりました。
特に中小企業からは、原材料や燃料費の高騰に加え、石油化学製品の調達困難といった深刻な声が多く寄せられています。
■医療や生活基盤にも広がる影響
影響は単なる物価上昇にとどまりません。
・建築資材や塗料などの不足
・物流コストの上昇
・医薬品や医療資材への影響
など、社会全体の基盤に波及しています。
中には、透析治療に必要な資材や抗生物質など、命に直結する分野への影響を懸念する声もあり、優先供給の仕組みづくりの必要性が指摘されています。
■賃上げできない構造的課題
企業側では、コスト増が続く中で賃上げに踏み切れない実態も浮き彫りとなりました。
その結果、
「実質賃金の低下 → 家計負担の増加 → 消費の冷え込み」
という悪循環が生じており、経済全体への影響も懸念されています。
■求められる緊急経済対策
提言では、国民生活と企業活動を守るため、早急な補正予算の編成とともに、以下の対策が求められています。
【個人向け支援】
・電気・ガス料金の負担軽減の再開・拡充
・ガソリンや灯油など燃料価格の抑制
・低所得者や子育て世帯への給付支援
【企業向け支援】
・資金繰り支援やセーフティネット保証の拡充
・雇用調整助成金の要件緩和
・サプライチェーンの可視化と安定化
・医療物資の優先供給体制の整備
さらに、中小企業が適正に価格転嫁できるよう監視体制の強化も提案されています。
■エネルギー安全保障と将来への備え
今回の提言では、目先の対策だけでなく、将来に向けた視点も示されています。
・エネルギー供給の多様化(中東依存の低減)
・備蓄や流通の見える化
・再生可能エネルギーの活用拡大
・省エネ・脱炭素社会への転換
といった取り組みを通じて、持続可能で安定した社会への移行を加速すべきとしています。
■まとめ
イラン情勢に端を発した原油価格の高騰は、私たちの日常生活から企業活動、さらには医療や物流に至るまで、広範な影響を及ぼしています。
だからこそ、短期的な生活支援とともに、中長期的なエネルギー政策の見直しが不可欠です。
「命」と「暮らし」を守るという視点から、今後の政策対応と議論の行方が注目されます。