「年金が上がったはずなのに、手取りが減った…」

「年金が上がったはずなのに、手取りが減った…」
最近、こんなお声をいただくことがあります。実はこれ、年金版の「年収の壁」と呼ばれる問題です。

物価高に対応するため、公的年金の支給額は4年連続で引き上げられました。ところが、額面がわずかに増えたことで住民税非課税世帯の基準を超えてしまい、翌年から住民税がかかるうえ、社会保険料も大きく増えて、結果的に手取りが減ってしまう方がいるのです。

たとえば東京23区にお住まいの65歳以上・お一人暮らしの年金生活者の場合。年金収入が155万円から157万円に増えると、所得は47万円となり、非課税の基準(45万円)を2万円超えてしまいます。すると翌年は非課税世帯向けの負担軽減措置を受けられなくなり、たった2万円の増額が、それ以上の負担増につながってしまいます。

現役世代の「年収の壁」なら働く時間を減らして調整できますが、年金の受け取り額は自分で減らすことができません。物価高から生活を守るための増額が、かえって生活を圧迫するなんて、おかしいですよね。

公明党は国会質問でこの問題を取り上げ、「所得税と同じように、住民税の非課税限度額にも物価スライド制を導入すべき」と訴えました。竹谷代表は「制度のはざまで置き去りにされる人を生まないよう、一日も早い見直しを」と政府に求めています。

※記事内では「東京23区」を例としていますが、住民税の非課税基準は地域の物価等(級地区分)によって自治体ごとに異なります。

例えば川西市などの都市部(1級地)では155万円ですが、猪名川町などの町村部(3級地)では148万円がボーダーラインとなります。地域によって、より少ない年金額から影響が出始めています。

年金で暮らす皆さまの安心を守るため、私も地域の声をしっかり届けてまいります。

公明新聞 9月2日付