【活動報告】持続可能な兵庫の未来を拓く「PPP/PFI」官民連携研修会を開催
令和8年8月18日(火)、14時から兵庫県庁3号館の議員団会議室において、兵庫県議会公明党議員団の研修会を開催いたしました。
社会保障費の増大や、高度経済成長期に一斉に整備された公共施設の老朽化対策が喫緊の課題となっています。兵庫県においても例外ではなく、限られた財政資源の中で、いかにして質の高い公共サービスを維持し、次世代に安全なインフラを引き継いで
いくかが問われています。こうした背景から、民間の資金、経営能力、および技術的能力を活用するPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ:官民連携)
やPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)の手法は、今後の県政運営における極めて重要な鍵を握るものです。
専門的知見から学ぶ「官民連携」の核心
今回の研修では、公共施設のプロジェクトマネジメントにおいて豊富な実績を持つ、株式会社昭和設計の執行役員 プロジェクトマネジメント部 部長、松下典央氏を講師にお招きしました。松下氏からは、『公共サービスを支える官民連携の仕組み』と題し、制度の基礎知識から最新の活用動向まで、多岐にわたる専門的な知見をご教示いただきました。
一般的にPPP/PFIの手法は、単なる「民営化」や「業務委託」とは異なります。設計、建設、維持管理、運営といった各プロセスに民間の創意工夫を導入することで、施設全体のライフサイクルコストを低減させつつ、住民満足度を高める付加価値を生み出すことにその本質があります。例えば、公園の整備に民間収益施設を併設することで整備費を捻出したり、スポーツ施設に民間の運営ノウハウを導入して利用率を向上させたりする事例が、今や全国的な潮流となっています。
身近な成功モデル:川西市立市民総合体育館のPFI事業
研修の中で、非常に具体的なイメージとして紹介されたのが、私たちの身近な兵庫県内における事例である「川西市立市民総合体育館」のPFI事業です。
この事業では、老朽化した体育館の建て替えにおいてPFI手法が採用され、民間の活力を最大限に引き出す取り組みが進められています。地域住民の健康増進の拠点として、また災害時の避難所としての機能をしっかりと担保しながら、いかに効率的かつ魅力的な施設運営を行うか。地元兵庫の具体的な成功事例を直接学ぶことで、理論だけではない、実効性のある官民連携のあり方について非常に深い示唆をいただくことができました。
兵庫県政の最重要課題:県庁舎建て替えと財政健全化
この川西市の事例を学ぶ中で、私たち議員団が改めて強く認識したのは、兵庫県が直面している最大級の課題の一つである「県庁舎の建て替え問題」です。
現在、兵庫県庁舎は耐震構造に大きな課題を抱えており、県民の安全を守り、行政の司令塔機能を維持するためにも、建て替えが必要な時期を迎えています。しかしながら、県の財政状況は極めて厳しく、巨額の費用を要する庁舎整備を従来通りの手法で進めることは容易ではありません。県民の皆様の理解を得ながら、いかにしてコストを抑え、かつ機能的で持続可能な庁舎を整備していくか。この厳しい財政状況の中で、PPP/PFIのような有効な方策を真剣に検討し、模索していかなければならない局面に立たされています。
活発な質疑応答と今後の決意
講演に続く質疑応答・意見交換の時間では、参加した議員から「県庁舎のような大規模施設において、民間の収益事業をどのように組み合わせることが可能か」「県内の中小企業が参入しやすい枠組みをどう構築すべきか」といった、実務に即した具体的な質問が相次ぎました。松下講師からは、他都市の先行事例やリスク分担の考え方など、今後の県政運営に直結する具体的なアドバイスをいただくことができ、大変有意義な研鑽の場となりました。
約1時間半にわたる研修の締めくくりとして、最後に、引き続き、民間ノウハウを学ぶ機会と助言をいただくことをお願いいたしました。
私たち兵庫県議会公明党議員団は、今回の研修で得た知見をしっかりと今後の県政に反映させてまいります。
