今年の秋はクマにご注意ください
先日の新聞で、兵庫県が今秋のドングリの実りについて「凶作」との予測を発表したことが報じられていました。県のツキノワグマ対策連絡会議で報告されたもので、県内全域で餌となるドングリ類が不足する見込みだそうです。
クマは冬眠を前にした秋、たくさん食べて体に栄養を蓄えようとします。山に食べ物が少ない年は、餌を探して人里近くまで下りてくることが多くなるため、県も「昨年に比べて出没が増える可能性が高い」として警戒を呼びかけています。
調査は丹波市にある県森林動物研究センターが毎年8月下旬から9月上旬にかけて行っているもので、コナラ・ミズナラ・ブナの3種類について県内252カ所で実りの状況を調べています。今年は県北部の山の高いところにあるブナはよく実ったものの、低い山に多いコナラとミズナラが大凶作だったため、全体では凶作という判定になりました。ちなみに昨年は豊作、一昨年は大凶作だったとのことで、年によってかなり波があるようです。
気になるのは今年の出没状況です。8月末時点で捕獲は41頭と平年並みですが、目撃や足跡などの痕跡の報告は495件にのぼり、過去5年の平均(299件)を大きく上回っています。6月には神戸市北区の山林で市内で初めてクマの出没が確認され、大きく報道されました。センターによると、関心が高まったことで6月は目撃情報が特に多く寄せられ、中には他の動物との見間違いも含まれていると考えられるそうです。西宮市北部で相次いだ目撃情報も、その後の分析でクマの可能性は低いと分かったとのことです。とはいえ、これまであまり縁のなかった地域でも注意が必要な時代になってきたことは間違いありません。
これから秋の行楽シーズン、登山シーズンを迎えます。会議の席上、斎藤知事からもクマ撃退スプレーや鈴を持ち歩くよう呼びかけがありました。山に入られる際は、鈴やラジオなどで音を出して人がいることを知らせる、朝夕の一人歩きは避ける、食べ物や生ゴミを外に置いたままにしない、といった基本をあらためて心がけていただければと思います。
なお、記事によるとセンターの最近の研究で、県東部の里山のクマは秋にドングリよりもアオハダなどの木の実(液果類)を主に食べていることが分かってきたそうです。県西部でも夏から秋のはじめにかけてはミズキなどが大事な餌になっている可能性があり、県は今後こうした木の実の豊凶についても5年ほどデータを集め、出没予測に生かしていく考えとのことでした。
皆さまも、どうぞお気をつけてお過ごしください。
